2020.09.16

髪と頭皮にいい生活習慣とは

髪と頭皮にいい生活習慣とは

秋になるとどんな人でも抜け毛が増えてきます。正常なヘアサイクルが保たれていれば季節が過ぎると元に戻りますが、加齢などでヘアサイクルが衰えている人は、回復が遅くなることもあるため、髪と頭皮にいい生活を心がけ、抜け毛を最小限に食い止めましょう。

 

夏の間のダメージが大きかった人は要注意

私たちの髪は「抜けては生える」を繰り返しながら、つねにほぼ一定の本数を保っています。通常、1日に50〜70本くらいの髪が抜け、新しい髪が生えてきます。
ところが秋になると、健康な人でもその倍以上の100〜200本くらいの抜け毛があります。秋に抜け毛が増えるのは、動物の換毛期(毛が生え替わる時期)の遺伝子がヒトにも残っているためと考えられています。つまり、生理現象なのです。


ただし、夏の間に髪や頭皮が強い紫外線ダメージを受けていたり、暑さによる食欲不振で栄養不足に陥っていたりすることも、抜け毛の原因のひとつになります。抜け毛は少ないに越したことはありません。若々しさを維持するためにも、秋の抜け毛予防に努めましょう。

 

抜け毛を最小限にとどめる秋の「オアシス」生活

秋の抜け毛対策といっても、難しく考える必要はありません。4つの「オアシス」を守って、すこやかな髪を保ちましょう。

 お手入れは育毛剤でしっかりと

抜け毛が増えるこの季節、効果が実感できないからとお手入れを中止するとますます深刻なことに。血行不良や乾燥も起こりやすい時期なので、育毛剤や頭皮マッサージは欠かさずに。

 

アレンジヘアで頭皮をいたわる

毛根は引っ張る力に弱いので、ひっつめ髪にしている人はゆるめに結ったり、ロングヘアの人は短めにカットしたりアレンジに工夫を。結ぶ場所や分け目を変えるのもおすすめです。

 

 シャンプーはやさしくていねいに

空気と頭皮が乾燥し、かゆみが生じやすいこの時期。力を入れてゴシゴシ洗うと、頭皮が傷つきます。指の腹でやさしくマッサージするように洗うこと。お湯洗いだけの日もトリートメントは行いましょう。

 

 睡眠をたっぷりとる

入眠後3~4時間は、毛母細胞がもっとも活発に働く時間帯です。質の良い睡眠がとれるように心がけましょう。また、寝る前の熱いお風呂は不眠の原因になるため、ぬるめのお風呂にじっくり浸かりましょう。

 

桑名博士のひとことアドバイス

育毛の特効薬は「前向きな気持ち」です

育毛に前向きに取り組むことで、70、80代はもちろん90代でも髪が生えてきた方は多くおられます。秋になって抜け毛が増えてもクヨクヨせずに、お手入れや生活習慣の改善に積極的に取り組んでいただきたいですね。

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。