2016.09.30

【育毛の基礎知識】「女性の髪の基本知識10カ条」で学ぶ薄毛・抜け毛対策

【育毛の基礎知識】「女性の髪の基本知識10カ条」で学ぶ薄毛・抜け毛対策

女性の髪の基本知識10カ条

1.自分の頭皮と髪の毛について何よりも知ることが、「つややかで美しい髪」をつくる第一歩です。

2.男性の脱毛と女性の薄毛とは違います。
したがって、男性の育毛剤を使用するのはNG。男性の脱毛は文字通り髪が「抜ける」ことで薄毛になりますが、女性の薄毛・脱毛は、ほとんどの場合、髪が「細くなる」ことによって薄く見えてくる「女性型脱毛」です。

3.女性の薄毛の多くは、老化によるもの。
女性の髪は20〜70代で約27%も細くなります。このため、年齢とともに頭頂部や毛の分け目から地肌がのぞくようになり、髪のふさふさ感も減少します。

4.髪の毛は、成長期、退行期、休止期という毛周期(ヘアサイクル)で、生えたり抜けたりを繰り返しています。
髪が生え変わることは、新陳代謝のためで異常ではありません。ただし、ヘアサイクルが乱れると、抜けた毛穴から新しく発毛しない、新しく生えた毛が成長せずに抜けてしまうなどの現象が起こります。

5.髪は、1ヶ月に約1センチ伸びます。
育毛剤は、使ったからといって効果がすぐに実感できるものではありません。6ヶ月から1年単位で育毛に取り組みましょう。

6.頭皮の血行が悪くなると毛根に栄養が行かず、健やかな育毛を阻害します。
頭皮の乾燥や血行不良は育毛の大敵。また、毛根に皮脂がつまると、毛包炎など毛穴の炎症が起きやすくなります。頭皮は髪の成長に関わるいわば土壌です。育毛には健康な頭皮づくりが重要になってきます。

7.毛根にある毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返し、毛をつくります。
白髪は、メラニン細胞の働きが弱いことにあります。

  1. 8.薄毛は、食生活や過度のヘアケア、ダイエット、ストレスなどによって、毛の成長期が短縮され、退行期から休止期に入ることにより脱毛が起きます。
    女性の薄毛の多くは、加齢や生活習慣によるもの。生活習慣を見直すことが、育毛の第一歩です。

9.健康な頭皮から美しい髪の毛が生まれます。
髪を育てる土台となる頭皮の健康がポイント。血行をよくする頭皮マッサージや、頭皮に栄養を行き渡らせる育毛剤などが、健康な頭皮づくりに有効です。

10.女性の薄毛は、年齢に関係なく黒髪がよみがえる可能性があります。
遺伝的要素の強い男性とは異なり、女性の育毛は生活習慣の見直しや育毛剤の利用で改善する可能性が高くなります。あきらめずに育毛習慣を続けましょう!

ヘアサイクル(毛周期)と抜け毛

健康な人でも抜け毛は一日50~70本程度、秋になると200~300本前後あります。これは通常のヘアサイクルによる抜け毛で、心配はありません。

髪の寿命は3~6年。健康な状態ならば、抜けてから約3ヶ月(「休止期」)で同じ毛穴から毛が生えてきます。そして髪がスクスク育つ「成長期」が3~5年続きます。その後の「退行期」で毛根が短くなって毛の成長が止まり、「休止期」に入ります。これが通常のヘアサイクル(毛周期)です。

このように、毛髪は時間をかけて新しく生まれ変わります。ただし、ヘアサイクルが乱れると、髪の寿命が短くなるため、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりするのです。問題なのは、ヘアサイクルが乱れて、生えてきたばかりのうぶ毛や成長中の毛が抜ける時です。

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まとめ

加齢とともに増えてくる薄毛の悩み。しかし、女性の薄毛は遺伝的要因の影響が強い男性と異なり、お手入れしだいで改善することが十分可能です。怖いのは、育毛の手応えを感じないからとお手入れを中断してしまうこと。正しいお手入れや生活習慣を続けることできっといい手応えが実感できるはずです。あきらめず、前向きな気持ちで育毛に取り組みましょう。

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。