2019.02.06

乾燥によるフケは、粃糠性(ひこうせい)脱毛症の原因に!

乾燥によるフケは、粃糠性(ひこうせい)脱毛症の原因に!

頭皮の乾燥によってフケが発生すると、フケと皮脂が毛穴の出口をふさぎ、その結果、毛穴の中が皮脂でいっぱいになり、血液中の栄養が毛母細胞に届かなくなり髪が抜けます。

洗髪は2~3日に1回熱いお湯やドライヤーに注意

頭皮が乾燥しやすい冬は、シャンプーの回数に気をつけましょう。とくに汚れていなければ、2~3日に1回で十分。また、お湯の温度が高いと皮脂が奪われやすいので、熱いお湯での洗髪は避けた方が無難です。
乾燥による静電気も、ブラッシング時などに摩擦が起きやすく、切れ毛や抜け毛の原因になります。保湿性の高いシャンプーでうるおいを保ち、トリートメントをしっかり行うこと。なお、ドライヤーの長時間の使用も乾燥を助長します。洗髪後はタオルドライを十分に行い、なるべく短時間で乾かすようにしましょう。

育毛剤のお手入れでフケ・かゆみを予防

黒い紙や布の上で、頭皮を軽くさすってみてください。白く細かくカサカサしているフケが落ちてきたら、それは空気の乾燥による「乾性のフケ」です。乾燥肌の人に多く見られ、とくに冬場に増える傾向にあります。
乾性のフケをそのままにしておくと、毛穴にトラブルが起き、かゆみや「粃糠性(ひこうせい)脱毛症」につながる可能性があります。かゆいからといって必要以上に洗髪するのは禁物。予防するには、育毛剤でうるおいを与え頭皮の保湿を図ることが重要です。なお、フケが治まらなかったりかゆみが出た場合は、すみやかに皮膚科を受診してください。

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。