2021.06.23

育毛の心得「初夏の紫外線対策」

育毛の心得「初夏の紫外線対策」

紫外線は、肌のシミやシワを引き起こすだけではありません。
頭皮にもダメージを与え、育毛環境を悪化させる可能性があります。曇りがちの日が多いこの時期、つい油断しがちですが
紫外線は予想以上に大量に注いでいます。日差しの害から髪と頭皮を守り、早めのお手入れを心がけましょう。

頭皮の角質肥厚を招く紫外線

繰り返し紫外線を浴びると、皮膚はその刺激からガードするために、肌のバリア機能である角質を厚く硬くします。それが「角質肥厚」です。


これは頭皮でも起こることで、とくに薄毛で直射日光が当たりやすい人は注意が必要。頭皮が硬くなると毛細血管の血行が悪くなり、髪に十分な栄養が届かず髪やせにつながります。
また、頭皮が日焼けすると乾燥したり炎症を起こしたりして、頭皮環境が悪化します。

 

髪のハリ・ツヤが低下し、退色も

体の中で真っ先に紫外線を浴びるのが髪です。紫外線を浴びると髪を構成しているアミノ酸の結合が分解され、キューティクルがはがれやすくなります。その結果、髪の内部が乾燥し、パサついてツヤを失います。


さらに、紫外線はヘアカラーなどの退色の原因にもなります。

 

紫外線対策のポイント

Point1 守る

日傘や帽子を活用

頭皮の蒸れを防ぐため、帽子は風通しの良い天然素のものを。長時間の外出時には、ときどき脱いで空気を入れ換えましょう。

髪にも日焼け止めを

髪用の日焼け止めは、ドラッグストアなどで販売されています。ただし、スプレーすると髪に汚れがつきやすいので、使用したらその日のうちにシャンプーを。

 

塗れたまま日光を浴びない

髪が濡れている状態で紫外線を浴びると、さらにダメージが!汗はこまめに拭き取り、プールでの運動後はきちんと乾かして。

 

Point2 与える

保湿効果の高い育毛剤を

日焼けで乾燥しがちな頭皮には潤いが必要です。保湿成分が配合された育毛剤で乾燥を防ぎ、育毛環境を整えましょう。

トリートメントでキューティクルを補修

髪の内部に栄養を与え、紫外線で傷みやすいキューティクルを補修しつややかな髪に。傷みがひどいときは、蒸しタオルでのヘアパックを。

頭皮マッサージで血行促進

育毛剤の働きをサポートする意味でも、頭皮マッサージは欠かさずに。血行を促し、頭皮の硬化を予防する効果もあります。

 

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。