2016.09.30

今すぐチェック!この習慣が髪と頭皮にダメージを与える

今すぐチェック!この習慣が髪と頭皮にダメージを与える

加齢とともに増えてくる、抜け毛の悩み。しかし女性の薄毛は、お手入れや生活習慣の見直しで改善することがじゅうぶん可能です。今回は抜け毛・薄毛に関わる生活習慣をご紹介。ぜひチェックして、今後の育毛習慣に役立ててください。

ひとつでもあれば改善の余地あり!  3つの育毛習慣チェック

以下に健やかな育毛環境を損なう生活習慣をまとめました。ひとつでもチェックがついた方は要注意。まずは育毛習慣を見直して、秋の抜け毛を防ぎましょう。あなたはいくつあてはまりますか?

ヘアカラーをしたり、きつめのパーマをかけることが多い

ヘアカラーやパーマ液は、髪や頭皮を刺激するので良くありません。まめにこれらを行っている方は、回数を減らすように心がけましょう。毛染めはヘアマニキュア、パーマはホットカーラーで代用するのもよい方法です。

いつも同じ所から髪を分けている。または、きつく髪をくくることが多い

髪の分け目をいつも同じ場所にしていると、その部分の毛根に負担がかかって抜けやすくなります。ときどき分け目を変えるようにしてください。また、髪を引っ張った状態が続くと、頭皮が傷んで抜け毛の原因になります。きつく髪をしばらず、ゆったりしたヘアスタイルにしましょう。

運動不足ぎみ。または、仕事や人間関係でストレスが多い

適度な運動は新陳代謝を促すため、育毛には欠かせません。また、ストレスも抜け毛を増やす大きな原因。趣味やスポーツ、友人とのおしゃべりなどで、運動不足解消とストレス発散を心がけましょう。

抜け毛を減らす育毛習慣

髪は一定の周期で抜けたり生えたりを繰り返し、常に生まれ変わっています。通常、人間の髪の毛は1日50~70本が抜けていきますが、秋になると夏の日差しで受けた髪や頭皮へのダメージなどによって、100~200本と抜け毛が増えます。

正しいヘアケアや生活習慣を実践している方は髪や頭皮を健康に保てるので、抜け毛の本数も最小限に抑えられます。逆に、先の育毛習慣チェックで該当項目が多かった方は、こちらの項目を参考に生活習慣の見直しをしてみてくださいね。

シャワーやドライヤーの温度に注意

気温が低くなってくると、シャンプーのときのシャワーの湯温を高めにしたり、ドライヤーをかける時間も長くなりがちです。髪の主成分であるタンパク質は熱に弱いため、熱いお湯やドライヤーの高熱は、髪や頭皮に大きなダメージを与えます。

シャワーの温度はぬるめの40度にし、ドライヤーは必ず髪から20cm以上離して使い、決して頭皮が熱くなるまで当てないこと。この2点を守るだけでも、ダメージはずいぶん軽減されます。

頭皮の乾燥は育毛の大敵! 秋冬のシャンプーは2~3日に1回に

頭皮の表面を覆っている皮脂膜は、頭皮や髪の毛の水分の蒸発を抑え、うるおいを保ちます。また、有害な細菌の繁殖や侵入を防ぎ、紫外線やホコリから髪や地肌を守るバリア機能もあり、適度な皮脂は髪にとってはなくてはならないものです。

シャンプーなどで皮脂を取り過ぎると、それを補おうと皮脂腺が肥大化し、過剰に皮脂を分泌。その結果、育毛環境が悪化して抜け毛が増える場合があります。

特に大気が乾燥する秋冬は、頭皮も乾燥しやすくなります。シャンプー剤は洗浄力がマイルドなアミノ酸系のものを使用し、特に汚れていなければ2~3日に1回にとどめましょう。

適度な運動とストレスの発散を

常日ごろ人はストレスを抱えていますが、気をつけなければいけないのは、「長いストレス」と「強いストレス」といわれています。適度なストレスは生活にメリハリをつける上でも必要なものです。しかし、あまりに強いストレスが続くと、ホルモンバランスや自律神経を狂わせます。その結果、毛細血管が萎縮し、皮膚のトラブルや薄毛を招く原因になることもあるようです。

また、ストレスによる食欲不振が招く、極端な体重の減少は、ダイエットによる脱毛と同じ現象を起こします。ストレスの元が解決すればそれがベストですが、受けたストレスを溜め込まず、発散する習慣を身につけるようにしましょう。

ストレス発散には、趣味や友人とのおしゃべりを楽しむほか、ゆっくりお風呂に入る、しっかり睡眠時間をとるなどが有効です。また、軽いストレッチや散歩などは、ストレス発散になるだけでなく、血行の促進にもつながります。身体を動かす機会を増やすため、なるべく車やエスカレーターなどを使わない習慣をこころがけましょう。

まとめ

女性の薄毛は、年齢を重ねても男性より改善しやすい傾向にあります。豊かな髪を取り戻すためにも、生活習慣を見直して、あきらめずに根気よくお手入れを続けていきましょう。

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。